僕たちは物語を身につける

PROMENADE - EP

PROMENADE - EP

  • 北園みなみ
  • J-Pop
  • ¥1200

名前だけで女性ボーカルと勘違いしてスルーしてた。

宅録の才能とか、シティポップがどうとか、誰かのブログを読んでいたら「彼」の記述。

男なら話は別だ。しっとりした声の女性は得意不得意が大きく振れるから、良かった。キリンジフォロワー的な曲。シニカルな雰囲気の曲が僕は好きだからキリンジを喩えに出すけど。春に丁度いい。

キリンジを感じながら、それを求めるならそれだけ聴いていれば良いのに、とふと思った。でもそうしないのはなんでだろう。気持ちのどこかで2人時代の彼らのフォロワーになる人は中々出ないんじゃないかと思っていた頃があったからな気がする。

その気持ちへの解答を得られた喜びが大きいんだろうな。

僕(たち)は小さな生活を望みながら世の中に溢れるモノ、目の前のものをそのまま受け入れようとはしない。自分が自分にとって特別なままでいるために、物語を必要とする。着飾らないように着飾るために、意味や物語を求める。内に外に。

安住したいと遠くを眺めて夢を語る。

日の光の心象と音楽

育ってきた環境とか違うから音楽の好みの違いもしょうがない。

日の光の心象。都会への憧憬。理想と現実。
東京を歌う音楽や郊外の静けさを映す音楽は僕には思春期までが受容期間だったのかも知れない。

シャムキャッツは聴かず嫌いで、AFTER HOURがどんなに名盤と言われても聴く耳は持たなかった。
後日譚としてのTAKE CAREのリード曲を聴くタイミングを得て、AFTER HOURを聴いた。
都会の空気を感じるアルバムだった。想像で描く風の音を思いながら肌に感じる風とのギャップを感じる内省的だけど開けた音楽のイメージ。
だけど僕には10年遅かった。そんな風に思って哀しくなった。
都会の光はまっすぐ進む。僕の街じゃない僕の街。思いを寄せるのは都会ほど日の当たらない煮詰まった色彩の育った街の日の光だ。朝靄の中の白い街だ。
もう、実感とは離れてしまった街。生活に含まれる夢の成分は気づけば大分少なくなってしまった。

最低のジャケット

最高の意味で、最低。
トラックが手遊びで作る曲に似ていて、自分の中でループするべき曲だなって大きくなって聴いている。
SUBMARINE即予約した。

島唄

島唄

洗練と研磨

Paraiso

Paraiso

  • Yogee New Waves
  • Indie Rock
  • ¥1350

Climax Night e.p.

Climax Night e.p.

  • Yogee New Waves
  • Rock
  • ¥600

yogee new wavesに心酔して2週間、音楽は孤独の助けになる事を思い出した。


B-Bop

B-Bop

  • SANABAGUN
  • Hip Hop/Rap
  • ¥250

サナバガンを知って2週間、音楽と戯れる事が出来る事を思い出した。


http://natalie.mu/music/news/130513

スカートの新譜シリウスを聴いて、艶やかな街の夜を感じる、まろやかな憧れの音楽を思い出した。


心持ち一つだろうと思うけれど、純粋に音楽を楽しむ事が出来る幸せを噛みしめている。人が作るものが美しくて仕方ない。

iPhone6を買いました。

iPhone6を予約までして購入する事は発表前から心に決めていたことで、それまでにリークされた画像を見るたびに「きっと形状への違和感も仕上げの美しさで度外視出来るはず」そう言い聞かせていました。それは正式に形状が発表されてからも同じで「手元に届けばきっと…」と圧倒的な不安の中で無理に希望を抱くように自分を仕向けていました。
さて、実際に手元に届き良いところを探す作業をすると中々にそれは難しい作業であることがわかってきました。
出っ張ったカメラ、大きすぎるサイズ、電波対策の樹脂ライン。
裏返してベッドに投げ出して遠目に眺めると、それは金属のプレートの様で、どことなく違うもの。これまで見ていた未来のガジェットとはやはり違いました。
そこで、気づいたんですがこれってある種レトロフューチャーなんじゃないだろうか。こんなに薄くしたらカメラも出っ張るし、全部金属じゃ電波も通らないよね、未来がきてもまさかそこまでエッヂの効いた意匠は手に入れられないよ!合理的に考えてみなよ!
そう自分を納得させると気持ちは納まりそうです。きっと三年も経てばアレはアレで可愛かったよね。そう言えるはず。

まあ、そんな思いも抱かせなかったのが今までだったからガッカリしてるんですけどね。
そうは言っても丸みのある金属は好きですよ。わたし。

重ねてみえる影みたいなもの

聴かず嫌いだったミツメが好きな類のバンドだった。
気づいたのはカーネーショントリビュート
YOUNG WISE MEN

YOUNG WISE MEN

  • ミツメ
  • J-Pop
  • ¥250

低い温度で大きな展開の無い曲を歌う印象で、何も考えない時に聴くにはちょうど良かった。

聴かず嫌いの理由は東京インディーズの括りのせいで、聴かなくても雰囲気を想像してしまっていたから。

それに対する後悔はなく、いいタイミングが来ただけのこと。ただ、小さなライブに足を運べなかった事には少しだけ後悔も覚える。

ともかく、今はとてもミツメが耳に心地良い。体にまとわりつくことの無い視覚的な湿度のある音楽だと思う。
黙って聴いてるとogre you asshole,坂本慎太郎,キリンジ,JACKS,ひらくドア,スピッツ,くるり いろんなバンドの音がチラチラと見える。私にとってとても都合のいい温度の低さがある。
暗くないし、明るくない。重くないし、軽くない。もちろんそこに興奮も無い。
眠ることだけを否定する、耳を澄ませないと聴こえない白昼夢。なんだか僕にはそんな音楽に感じる。

やっぱり音楽を聴くのはやめられない。

ささやき

ささやき

ミュージックポートレート

NHKでミュージックポートレートって番組をやっている。対談形式の番組で、ゲスト2人がそれぞれのこれまでを話しながら人生のターニングポイントになった(寄り添った)音楽を紹介するような趣旨の番組だ。僕はこの流れに憧れる。ターニングポイントは訪れていたにせよ、音楽を聴いて人生観が変わるような体験をしていない。歌詞を睨んでも指針を示してくれる様な言葉はないし、そもそもそこまで思い悩む事も少ない。辛くて、思い悩んで、ふとした瞬間に耳に入った音楽や言葉に納得して何らかの決断をする。振り返ればドラマチック 程度の話かも知れないけど。
この手の話は大前提に孤独や個に立ち返ることの出来ない程の忙しさがあると仮定すると、僕には幸せな事に孤独はないし、ちょうど良い忙しさすらないって事になる。そもそも、自分に対して不真面目なんだろうと思う。まずは自分の責任の下に自分で居ることが必要だ。
まだ、ポートレートと呼べる音楽は無い。